今の時期夏のように気温が上がり、暑い日も続いてきました。日差しも強くなり子どもたちも汗をかくことが増えたのではないでしょうか?
これから迎える夏は、1歳児にとって楽しい季節ですよね。
ですが、保育園での生活には注意が必要です。
この記事では、1歳児の夏の保育園生活で注意すべきポイントを詳しくお伝えしていきます。
夏の保育園生活はどんなもの?
夏はイベントものがたくさんなイメージがあるでしょう。1歳児の夏の保育園生活はどんなものがあるでしょうか?
・水遊び
梅雨が明けたら暑い日が続いて本格的な夏になりますよね。夏といえば水遊びです。
1歳児クラスはプールで遊ぶということはせず、水遊びを通して水の冷たさや感覚を楽しみながら過ごすという過ごし方をします。
その中で、水遊びの道具を使ったり、水にちなんだ感触遊びなどを取り入れる保育もあるでしょう。
・夏祭り
夏祭りは保育施設全体で行い、夏祭りで幼児クラスが準備した屋台に行き、ゲームをしたり、お面やジュースなどを買って夏祭り体験をします。
親子で楽しむ行事としての夏祭りや、保育の一部として行う場合があります。
1歳児クラスでもお買い物ごっこのような体験が身近にできるので子どもたちも楽しむ姿が見られます。
・戸外遊び
暑すぎない気温の時は活動として、戸外遊びも行うでしょう。
これからの季節の戸外遊びは、暑さや湿度など気をつけながら出かけなければなりません。
夏の保育園生活での服装の注意点
夏の保育園生活では、子どもは普段よりも汗をかく場面が増えます。
子どもによって個人差がありますが、快適に過ごすために保育士が気をつけて見ていきたいポイントをお伝えします。
通気性の良い服を選ぶ
1歳児は体温調節が未熟なため、私たち保育士が注意してみていかなければなりません。
まず、通気性の良い服を選ぶことが大切です。
ほとんどの保育施設は、保護者の方に着替えを準備していただいていると思いますが、着替えを選ぶ時はコットンやリネンなど汗を吸収しやすい素材のものを選ぶようにしましょう。
コットンやリネンの素材の服が無い場合は、その素材に近い服を選びます。
その時の気温によって、子どもが寒くなりすぎないように調節していくことも大切です。
また肌着で汗を吸収していると思いますので、肌着の着替えもしていきましょう。
着替えを多めに準備する
汗をかきやすい夏場は、保育園に予備の着替えを多めに用意してもらいましょう。
1日に2~3回の着替えが必要な場合もありますので、着替えの中身も保護者の方と話して連携をとっていくことが大事です。
タンクトップは控えてもらう
暑いからノースリーブやタンクトップだと涼しいと感じ、準備してくれている時があります。
室内は空調の管理ができ、ノースリーブやタンクトップだと体を冷やしてしまう可能性があったり、袖が無い分、脇の汗の吸収ができなくなってしまう可能性がありますので、袖が無い服は控えてもらうようにしましょう。
といっても、保育施設によって決まりがある場合もありますので、必ず確認してみてくださいね。
(肌着はタンクトップでも大丈夫です!)
1歳児の熱中症予防
服装と同じく気をつけていきたいのが熱中症予防です。
先程もお伝えしたように1歳児は体温調節がまだ難しいため気づかないうちに熱中症になってしまうというケースもあります。
保育園では水遊びや戸外遊びをする機会も多いので、充分に気をつけていかなければなりません。
帽子や衣類で熱中症対策
1歳児の身長は小さく、地面に近いこともありアスファルトなどの地面の熱が照り返し、体温があがりやすくなります。
そうすると、気づかないうちに顔が真っ赤になり熱が体にこもった状態になっていることがあります。
子どもは楽しさが優先されて、体調の変化に気づかないことがあるので保育士がよく見ていくようにしましょう。
戸外遊びに出る時は、帽子を被り熱を遮ることのほかにも、子どもが着ている服の色なども見ておきましょう。
黒色の服は熱を吸収してしまうので、暑い中に更に熱がこもってしまうことがあります。
その面も踏まえながら、事前に着替えておくなどの対応も必要です。
こまめな水分補給
子どもは遊びに夢中になると水分補給も忘れてしまいます。
夏は汗をかく中で夢中に遊んでしまうと脱水症状のリスクが高まるため、こまめな水分補給が必要です。
戸外遊びの途中や水遊び後の保育、また室内で遊んでいる時でも、途中で休憩を入れ水分を取る時間を作りましょう。
1歳児クラスはまだ水筒で自分で飲むことは難しいので、コップに入れて飲むことができるように準備をしておきましょう。
涼しい環境を保つ
保育園の室温が高くなりすぎないように注意しましょう。エアコンや扇風機の使用で、快適な温度を維持することが大切です。
水遊び後は、冷えすぎている保育室だと風邪をひきやすくなりますので、一度空調の電源をオフにしたり、温度を上げておくなどしてください。
夏のエアコンの温度はだいたい26〜28度といわれています。
外気温との差は5度以内に調節することを考え、様子を見ながら温度調整をするようにしてください。
またお昼寝時は、体が冷えやすくなるので空調管理ができるように保育士の間で話し合っておくようにしましょう。
○保育室
季節に合わせた適切な室温や湿度を保ち、十分な換気を行う。加湿器使用時には、水を毎日交換する。また、エアコンも定期的に清掃する。換気については、季節や施設状況に応じて窓あけのほか、換気扇や扇風機等を活用し効果的な対策となるようにする。
引用元:こども家庭庁 保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)p27 (2)衛生管理 ア)施設内外の衛生管理 より
【保育室環境のめやす】
室温:夏 26~28°C,冬20~23°C、湿度:60%
保育園での夏の衛生管理
夏は暑さにより普段よりも大人と同じように子どもたちも体力を奪われます。
暑さに慣れていない体は疲れやすくなったり体調を崩すことにもなります。
また夏にかかりやすい感染症や食中毒などの症状も起きやすいため、保育園での衛生面もしっかり管理していかなければなりません。
1歳児などの未満児クラスからもできる衛生管理を説明していきます。
手洗いの徹底
夏は感染症が流行しやすいため、手洗いを徹底しましょう。
1歳児などの未満児クラスは汚れた手のまま、目をこすってしまったり、口に手を入れてしまったりすることも多いです。
そのため感染症の疑いのある菌が付いたり体に入ってしまうことがあります。
手を洗うという習慣を保育園で行っていますが、幼児クラスのように自分から手洗いに行くということが難しい時もあるため手洗いの習慣を確認し、家庭でも同じように手洗いの習慣をつけてもらうことが重要です。
主な感染症の例はこちらで確認できます
こども家庭庁 保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)p42
清潔なタオルの使用
汗をかいた後は、清潔なタオルで拭く習慣をつけましょう。
水遊びをしない日でも、外遊びをして汗をかくことがあります。
また、室内で遊んで過ごす時も、普段よりも汗をかき髪の毛もビッショリになる子どももいるでしょう。
汗をかいた時には、シャワーをしたり、濡らしたタオルで体を拭いて清潔に保てるようにしましょう。
水遊び用に準備してもらったタオルを使ったり、保育園にタオルを持ってきてもらったりするなどしましょう。また使ったタオルは毎日持ち帰ってもらい交換することを忘れずにしましょう。
タオルの使用は、保育施設によってやり方が変わってきますので確認してみてくださいね。
おむつ替えの頻度
1歳児などの未満児クラスはまだおむつで過ごすことが多いです。
夏は特に汗で蒸れてしまうため、おむつかぶれが起きやすいです。
子どもは気にせず遊んでしまうので、こまめにおむつを替えることが必要です。
おむつかぶれをしている子どももいるかもしれないので、少し蒸れている部分を乾かしてからおむつを履かせたり、保護者の方から薬を預かっている場合は塗るようにしましょう。
保育園でのおむつ替えの頻度を確認し、家庭でも気をつけてもらうように保護者との連携も大切です。
保育園のイベントとスケジュール調整
夏のイベントに参加する際の注意点
保育園での夏のイベントは楽しいですが、夢中になると子どもは暑さ関係なしに過ごしてしまうので、熱中症や日焼け対策も忘れずにしましょう。
子どもと同じく保育士も気をつけるようにし、帽子をかぶったり、暑さ対策や水分補給をしっかり行いましょう。
休息時間の確保
夏場は体力が消耗しやすいため、十分な休息時間を確保することが大切です。
水遊びも涼しい反面、体力を奪われてしまいます。
遊ぶ時間も調整しながら休憩時間を取りつつ保育をしていきましょう。
また保育園での昼寝時間を確認し、家庭でも早寝早起きを心がけるようにしましょう。
緊急時の連絡方法
水遊びは、保育園内でやることが多いですが、戸外遊びの一つとして散歩に行った時など、万が一の体調不良や緊急時のために、保育園への連絡方法を確認しておきましょう。
素早い対応ができるよう、緊急連絡先を常に持ち歩くことが重要です。
散歩をする時に持つお散歩リュックなどはありますか?
リュックの中に緊急連絡先がわかるものを入れたり、または保育士の携帯に保育園や近くの病院の連絡先を登録しておくなどしてすぐに連絡ができるようにしましょう。
保育園の熱中症ガイドラインは自治体によって違うので確認しておきましょう。
こちらは、保育園における熱中症ガイドラインの例です。
まとめ
1歳児の夏の保育園生活で注意したいこと〜快適に過ごせるためのポイント〜をお伝えしました。
毎年夏が来るたびに気温も高くなり、暑さが異常になってきていると感じています。
熱中症や夏の感染症など気をつけていかなければなりません。
その中でも、夏の季節を感じるために保育の内容も考えている保育士さんがほとんどだと思いますが、暑さが続いて夏らしい遊びができないこともあります。
ですが、子どもの体調が一番なので無理することをせず保育をしていきましょう。
子どもに限らず大人も体力を消耗してしまいますので職員間で協力し合いながら進めていきましょう。
これを機会に感染症や熱中症のマニュアルも確認しておくと良いですね。
1歳児の夏の保育園生活には多くの注意点がありますが、この記事のポイントを参考にして、安全で楽しい夏を過ごせるよう準備を整えましょう。
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