赤ちゃんは産まれてからの成長過程でハイハイという動きを覚えていきます。
ハイハイが大事なのはなぜ?
現役保育士が伝える子どものハイハイが大事な理由は何でしょうか?
今回はハイハイの大事な理由をお伝えしていきます!
ハイハイとは?
ハイハイとは、手と膝を床につき四つん這いの状態で移動していく姿をいいます。
子どもの成長の中でずり這いからハイハイでの移動をしていくのですが、ハイハイをすることで体力や必要な筋肉がつき、骨格の形成を助けてくれます。
ハイハイはいつ頃からはじまる?
赤ちゃんがハイハイするのはいつ頃なのでしょうか?
個人差はありますが、
赤ちゃんは
首がすわる→寝返り→お座り→ずり這い→ハイハイ→たっち→歩くという成長過程があります。
生まれてからだいたい 9~10ヶ月くらいでハイハイをするようになります。
「はいはい」は、生後9~10 か月未満の乳児の 90%以上が可能である。
引用元:厚生労働省 平成22年 乳幼児身体発育調查報告書 Ⅱ 調査結果の概要 p9-p10
最近はハイハイをあまりせずにたっちができるようになる姿の子どもも増えてきていますが、早くに歩行をするようになることで、ハイハイをする時に作られていく体の使い方を十分に発揮できないことがあります。
ハイハイをすることで、バランスを崩し転倒をしてしまった場合でもしっかり手が出て体を支えることができます。
このようにハイハイには成長段階で大事なことがたくさんあります。
次からはハイハイが大事な理由をお伝えいたします。
ハイハイが大事な理由
脳の発達に良い
ハイハイをする時に手をついて動いていくわけですが、手を使うことで脳へ刺激が行き脳の発達が活発になります。手と足を交互に動かしていくので、更に脳への刺激が増えるでしょう。
また自分の興味がある場所や物のところまでハイハイをしていき触ってみたり行ってみたりするので、好奇心と共に多くの刺激を受けて脳や目の発達も促してくれます。
筋力と運動能力の発達
ハイハイは手足を使うほかにも、股関節を動かしたり重心を支えたりするなど全身運動になります。全身を使いながら移動するので体全体の筋肉が強化されていきます。
自己信頼心の構築
ハイハイが出来ていくことで自分の意思で目的のものに向かいます。その意思によって自己自立心が養われ、赤ちゃんの自信の手助けができます。
バランス感覚や反射神経の形成
ハイハイは足の指の力も使います。
足の指の力の筋力をしっかり作っていくことでバランス感覚がしっかりでき、転倒してしまった時にも支えることができます。
また体勢が崩れたときに反射的に体を守る反射神経も養います。
協応動作の基礎を作る
協応動作とは体の異なる部位や器官を適切に動かす動作のことをいいます。
手と足を一緒に動かす、目と手を一緒に動かすなどの動作の基礎を作っていきます。
認知能力の向上
ハイハイをしながら周りの空間を認識する力が養えます。
例えば、ハイハイをしながら障害物があった場合その障害物を回避して目的の物や場所に向かう能力の向上が期待されます。
ハイハイを使った遊び
ハイハイをして子どもがたくさんの経験ができるようにするためにはどんな遊びがあるのでしょうか?
保育園でも行っているハイハイを使った遊びをお伝えいたします。
お山登り
少し高さのある山を布団やマットを使って作ります。山の下に包めた布団や台などを入れて固定します。その山の上をハイハイして移動していきます。
また、すべり台の部分を逆さまにハイハイすることも筋力作りの一つになります。
トンネルくぐり
既存のトンネルや大きめのダンボールでトンネルを作りトンネルをくぐって遊びます。
また大人の足の間をハイハイして楽しむこともできます。
子どもと一緒にハイハイ
子どもと一緒にハイハイをして楽しめます。結構大人のハイハイはキツイですが、一緒に楽しめることは子どもも嬉しいですよね♪準備いらずの遊びなのですぐ遊ぶことができます。
ボールを転がし、ハイハイで一緒に追いかけて遊ぶことも楽しいですよ^ ^
スズランテープくぐり
スズランテープを使ってカーテンを作りその中をハイハイして通って遊びます。トンネルくぐりのようにくぐって遊べるので楽しいですよ。
芝生などのいつもと異なる場所でのハイハイ遊び
フローリングの上でハイハイすることが多いですが、芝生やいつもと異なる場所でのハイハイ遊びは触覚も刺激されます。
外でたくさんハイハイをしたり、緩衝材を敷いた場所でハイハイしてみるなど変化をつけるとまた楽しいでしょう。
子どもの中には感触に敏感な子どももいるので、その子どもの様子をみながらすすめるようにしてください。
厚生労働省 児童館における発達段階等に配慮した遊びのプログラムに関する調査研究(令和3年度)あそびのタネ 児童館であそぼう「プレタネ」動画1で紹介している遊び 1-02 ふかふかお山登り
ハイハイをする時に気をつけること
ハイハイで自分の目的地まで行きますが、ある程度の環境設定が大切です。
誤飲の恐れがあるものがないか確認する
ハイハイでの目線は興味がたくさんあります。
ハイハイで動いている時はなんでも気になって口に入れてしまう時期でもあるので、誤飲の恐れがあるものが周りに無いか確認しましょう。
十分にハイハイできるスペースをつくる
狭いところも好きな子どもですが、角にぶつかったり上から落下物がないようにスペースをつくっておきましょう。
難しい場合には、ハイハイ遊びを取り入れながら子どもが満たされる環境を作っていきましょう。
無理やりはしない
ハイハイが大事だと読んで感じた方も、大事だからと無理にやっていくことは逆効果になります。
あくまでも子どもが楽しめる範囲でハイハイをしていくことが大事なので様子を見て遊びを取り入れてみてくださいね。
現役保育士が伝える 子どものハイハイが大事な理由【まとめ】
現役保育士が伝える 子どものハイハイが大事な理由をお伝えしました。
いかがでしたでしょうか?
保育園での活動中に転倒してしまった時、手が咄嗟に出ず怪我をしてしまうことがよくあります。その防止のためにもハイハイをして体を支えたり体幹をつくっていけるように遊びに取り入れています。
たくさんハイハイをすることでメリットがあるので無理なく楽しい遊びの一つとしても取り入れてみてくださいね。
ハイハイは年齢が大きくなってからでも十分に遊べる運動遊びになります。
大人のエクササイズにもなるのでぜひ一緒に楽しんでみてください^ ^
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
他にも保育に関する記事を書いています。
良かったらみてみてくださいね♪
コメント